私の履歴書25(56)

勉強しかしていなかったように見える高2・高3もそれなりに勉強以外の楽しみもあった。

修学旅行は、韓国に行き、ずっと大貧民をやっていた。基本的に自由行動が無いことを

不満に思い、一瞬のスキをついて脱走をしてみたが、迷子になってしまい、これは人生終わった。と、思った瞬間しか記憶にない。

学校のイベントは、文化祭があったが、特進クラスはみんなやる気が無いので、何故か募金活動をしていた記憶がある。さすがのマンモス校だけあって、2日間で7~10万円集めた気がする。チリも積もれば山となる。だろうか。たまたま私が良い人だから募金をちゃんとしたが、悪い人だったらどうなることだろうか?募金、おそるべし。である。

スポーツ大会も地味に面白かった。学年で24クラスもあれば、ちょっとした県大会並みの規模である。そして当然ながら?特進コースは、スポーツ特待や一般進学の生徒たちとは仲が悪く、あいつら勉強しかできないんだろ。と、いう相手にジャイアントキリングを起こすのが楽しかった。

なんて、表面上の良い子的な内容はどうでもよく、高校生ともなれば、思春期なので当然異性について興味を持ち始める時期でもある。端的に言うと、高校生のエロ事情についてが今回のメインテーマだ。

私のころのそういう内容へのアクセス手段といえば、公式には、I'sや電脳少女の少年誌向け健全エロを集めるのが、セオリーである。しかし、中学生はまだしも、高校生にとっては物足りない。

次に考えられる方法としては、薄暗い、お米の精米所近くにある自動販売機に行くか、そもそもエロ本を拾うことにある。

最近、道を歩く。と、いうことをあまりしなくなったので、最近の事情は不明なのだが、私のころは、意外にエロ本が道端に落ちていた記憶がある。しかし、残念ながら道端に落ちているエロ本は、なんだか、その、とても、誰が、どんな需要があるのだろう?と、いうレベル感なので、ちょっと私には趣味が合わなかった。

次に、ややグレーな手段としては、ツタヤなどのレンタルビデオ店で借りてしまう、大胆な手法もある。どうやって高校生の身分証で、借りるの?と、いう話だが、答えは簡単だ。母親のカードを使うのである。

CDをレンタルしたいから。などと、理由

つけてカードを借り、それを堂々と利用するのだ。店員さんには、情報がわかっているのかもしれないが、こちらが堂々としていれば問題ない。もし、母親が履歴を見たらびっくりすることだろう。この件についてだけは、今でも母親に感謝をしている。

しかし、当然ながら、田舎はツタヤに行くのも面倒であるし、このグレーな手法も様々なリスクをはらんでいる。そこで、テクノロジーの進歩は、エロの進歩でもある。の、名言通り、デジタルネイティブ?のローズ世代は、インターネットを利用して、その方面の画像を集めることに画策する。

まず、勘違いしないでいただきたいのは、当時のインターネットは、現在のように便利ではなく、不便さの塊であった。まず、そもそも電話回線を使用しているので、インターネットをしていると、電話が使えないという現象が起きる。次に、電話回線を使用しているということは、ネットをつなげばつなぐほど、電話料金がかさむということだ。これは、タイトな時間制限が己に課されていると考える必要がある。電話料金が高くなり過ぎれば、何をしているのと家族会議になること必至であり、罪だ。いや、詰みだ。

そして、これが一番のカギなのだが、当時は「検索技術」というものがほとんどなかった。本当に初期のころは、「本屋さん」でURLとサイト紹介が書いてある本を買ってきて、そこから直打ちでサイトに飛ぶというネットの意味をなしてないようなサイト形態であった。

ある程度、自分が信頼できるサイトをいくつか見つけると、そこから「リンク」をたどって、さらにネットの海へ飛び出すというのが、当時のネット事情であった。

今のように、「メイド エロ クラシック」などと、検索しても、画像どころか、サイトのひとつにもたどり着けないのである。

そうした形で何度かサイトをたどっていくと、ある程度の画像にはたどり着けるが、高校生が求める、もっと、エキセントリックな画像にはたどり着けないのである。詳しくは、ここでは書けないが、隠されたリンクを見つけ出したり、数多もの掲示板からパスワードを拾い集めたり、アドレスを推測して直で侵入したりと、机上の空論ではない、戦場で実体験で「考える」癖がついた。

そもそも思うのだが、異性に一番興味がある時代、最もインセンティブになるのは、正直「エロ」だ。エロを見返りとした、勉強システムを構築することが、これからの日本を復活させるカギだと思うのだが、どうだろうか?

選挙権が、18歳以下になった今、政府にはぜひとも検討していただきたい事項である。

ちなみに、苦労に苦労を重ねて手に入れた画像だが、そこでまた趣があるのが、通信速度の遅さにあると思っている。ようやくたどり着いたと思ったお宝の画像も、一枚表示されるのに10秒から30秒もかかるのだ。個人的には、利用時間を30分以内に抑えたいと思っているし、親が帰ってくると使用できない。(PCは、親の部屋にある)

「はやく、はやく、がんばれ!!」

「ここは無念だがいったん引こう」

などと、独り言をつぶやけるのも、青春のきらめきか?

簡単に手に入れられるものばかりが、幸せとは限らないのである。