私の新人時代~大阪編2nd~(19)

てんちょ~が通っているから。と、いうことを除いても、萌えしゃんどんは、純粋に良いお店だった。

入店時の300円のチャージは高いと思っていたし、メニューも全体的に当時の大阪価格からはちょっと高めではあったけれど、シフトに入っている女の子の数は多かったし、接客も素晴らしかったので、特に不満はなかった。

今となっては、夕方、もしくは18時オープンのお店が増えたが、当時の萌えしゃんどんは、すでに16時オープンというスタイルを取っており、経営的にはかなり効率的に運営をしていたな。と、思う。(逆を言えば超好立地にも関わらず成り立たせられなかった。と、いう面もあるが。)

丼に通っていた初期は、基本的にあまりリクエストが入らない早い時間を狙っておかえりをしていた。

当時の私は、あまり「歌」をうたってくれる。と、いうことに興味が無かったので、お店のシステムをよく知らずに、女の子が歌う真ん前の席に座り、ガン無視しながら漫画を読んだりしていたのだから、今となっては、なかなか最悪なお客さんだったな。と、思う。注文するメニューも、話すことを重視する歌のリクエストはしないで、パフェコースばかり頼んでいた。

カフェにおいては、アミューズメントメニューが少なかった大阪においては、女の子とゆっくり話せる珍しいメニューだったと思う。(にも関わらず注文が少ないのは、お話しという点にニーズが無い顧客が多かったのかもしれない)

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てんちょ~は、加藤しょこらさんに一目ぼれをして通い始めたみたいだが、私は初期の丼では、みさちゃん、なずなちゃんと仲が良かった記憶がある。

メイド喫茶に通うパターンは大まかに分けると2つある。ひとつは、てんちょ~みたいに、しょこらさんみたいなお店のエース格に引っ張られて常連になる王道パターン。

もうひとつは、通い始めた時期に、ちょうど一緒に入店した、新人さんと仲良くなって常連になるパターン。

丼においては、ローズは後者のパターンだった。

基本的にエース格の人は、すでに常連が多くついているため、そこを押し分けて内部?に食い込むには、相当な財力とテクニックを要する。

エース格の女の子側も、基本的には常連をまず優遇するので、新規の顧客は、貪欲には取りに来ない。

すると必然的に、新規の顧客と、新人の女の子は利害が一致?するので、お互い話しかけやすくなる。

こんなことを考えていては楽しくはないのかもしれないが、そのお店と女の子の状況・構成を踏まえた上で、戦略的に遊ぶということも、コンカフェのひとつの楽しみ方かもしれない。

そんな感じでアンダンテに行く前の寄り道として丼に通っていたが、ある日、てんちょ~から、丼の帰りにラーメン屋によらないか?と、誘われることになる。

なんでも、コミュ力抜群のてんちょ~は、すでに丼の常連さんと仲良くなっていたらしい。

今までにコンカフェにほとんど知り合いのいなかったローズは、かつてない緊張を必死で隠しながら、うらなんばのラーメン屋へと向かっていった。