私の新人時代~大阪編2nd~(21)

ポコに行かなくなったローズだが、当然会社での仕事は続いているわけで、プライベートで大きな変化はあったけれど、会社での仕事はわりと好調をキープすることができていた。

その頃の流行言葉として「念のため聞いてみました」が、マイブームだった。

今までは頑として朝にチラシ配布をさせてくれなかった私立高校に、ダメもとで配らせてくれ。と、聞いてみた。

大人気で、これ以上追加で授業をしてくれない。と、言っていた大人気の先生に新しい講座をお願いでできないか。と、聞いてみた。

お金が無いから絶対に講習を取らないと言っていた生徒に、やっぱり取ってみない?と、聞いてみた。

こうすると、おおよそは断られるのだが、面白いのが、相手も状況が変わると、昔はダメだった条件が変わっていることが多々あるのだ。

このことは後にも継続して語るが、ビジネスで成功するコツは、とにかく「アクション」を取ることだ。(特に営業)

聞いてみるだけなら、基本無料である。確かに断られて悲しい。と、いう気持ちはあるが、そんな気持ちは一晩経てば消えるはずである。

もし、ダメと言ってる人に再度聞いて怒られたら?と、心配するなら、ダメ元で聞いて怒られれば良い。そして、そのお客さんが怒っていなくなってしまうなら、いなくなってしまえばいい。

仮にその人ひとりがいなくなってしまったとしても、積極的なアプローチで3人新しいお客さんをゲットすればいいだけだ。

最近ホリエモンが出した「馬鹿こそ最強」みたいな本があるが、その通りなのである。周りからの評価などを気にせず、我が道を行く方が、人生上手くいくものだ。

変に小利口で、中途半端な知識を持ち、屁理屈ばかりを並び立てて行動できない人のなんと多いことだろうか。

つい最近もビリギャルで有名になった坪田さんがつぶやいていたが、「思っている」だけでは世界は変わらないし、自分も変わらないのである。

行動は、何より尊い

常に変わり続ける変化が激しい時代。守るよりは、攻めていかなければ、きっと時代に取り残されてしまうだろう。

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そんな感じで仕事でノリノリだったローズは、プライベートでもわけのわからないアクションをたくさん取っていた。

確か大阪の2年目の時に、宅建の資格を取ったのを覚えている。

別に不動産の仕事をする予定はなかったのだが、生徒に頑張れ。と、言っている以上、自分も頑張らないのは恥ずかしいな。と、思って、適当に資格を取りまくっていた。

日本歴史検定・宅建秘書検定漢検・料理検定・福祉住環境コーディネーターなどなど、わけのわからない資格を複数持っている。

中でも面白いのは、アナウンス検定だろうか?

筆記試験の他にも実技試験があって、60秒で、お題に沿ったテーマについて読み上げる。という課題があるのだが、あんまり試験要綱を読んでいなかった私は、当日その場で事前に通知されたテーマ(「私のあこがれる人」など)を告知されて、めちゃくちゃ焦ったのだが、アドリブで乗り切って合格した思い出がある。

当時は、説明会をやりまくっていたので、1分話すのがどのくらいか。と、いうのをアナウンサーなみに把握していたのは、今となっては特殊な技能だな。と、思う。

そんな感じでおおよその資格を手に入れたローズだったが、28歳にもなってそろそろ手に入れたいものの、手に入れられない資格があり、本腰を入れて取るか。と、思ったのも大阪2年目の秋であった。

そうして、ローズは、この時期にお見合いパーティーに参加しまくるという日々を送る。

そう。ローズが欲しかった資格とは、今となっては、最難関資格とさえささやかれる「結婚」という資格である。