私の新人時代~大阪編2nd~(22)

マッチングビジネス。と、いう言葉がある。一番わかりやすいのが、転職業界などの仕事は、転職したい人と新しい人材が欲しい企業とのマッチングビジネスだ。

教育業界も、「個別指導」という形式であれば、授業を教えたい先生の個性と、授業を受けたいという生徒の個性を見極めて、授業をマッチングさせるビジネスだ。

そういう意味では、メイド喫茶も、キャバクラも、地下アイドルも、お客さんが望む女の子と、女の子の個性、能力、方向性をマッチングさせる必要があるビジネスだが、そういう仕事をする必要が認識されていないために、たくさんの不幸が起きてしまっていると思われる。

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いつから「結婚」というものがこんなに難しくなったのだろう?

過去には、24歳を過ぎるとクリスマスケーキ(売れ残り)と言われていた時代から、私たちの平均結婚年齢は、28歳前後になっていた。(当時)

結婚年齢の平均が上がるにつれて、お見合いや結婚相談所のマッチングビジネスは盛り上がりを見せ、相席屋などの新規ビジネスもどんどん生まれているが、いまだ結婚の平均年齢の上昇は留まることをしらない。(現在で32歳前後のはず)

今ではすっかり結婚というものに魅力を感じなくなってしまったローズだが、まだ世間的には一般人を装っていたし、一応長男ということもあって、結婚というものをそろそろ考えてもいいのかなー。と、思い始めていた。

今思えば、浅はかだな。と、思うけど、大学に行けば幸せになれる。家を買えば幸せになれる。結婚すれば幸せになれる。と、いう思考停止の世間の大きな流れに身を任せていた自分を思うと、わずか6年前のことなのに、とても自分をほほえましく思える。

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お見合いパーティーの仕組みはシンプルだ。

事前に業者が指定した日にちと時間の候補がいくつかあり、自分の予定が合う日程を選べばいい。

いつの時代も男性よりも女性がモテるのは変わりが無いらしく、参加費は、男性が4000円~6000円。女性側は無料から2000円というのが私が参加していたパーティーの相場だ。

ただし、どのパーティーも参加し放題。と、いうわけでもない。

男性側には、参加資格として、

・大卒限定

・公務員限定

・年収500万以上限定

など、様々な設定がある。

女性側も、

・20代限定

・初婚限定

など、男性ほどではないが、条件が設定されているものもある。

妙に生々しいな。と、言えばそれもそうだが、お互いの一生をかけているのだから、最初から遠慮はせずに、お互いの条件を出し合った方が、効率が良いのも確かだろう。

年収的には、基本的に平均は超えているし、年齢も28で平均くらいだからそれなりにいけるのでは?と、ローズは意気揚々とお見合いパーティーへと参加していった。