私の主任時代~名古屋編~(21)

2011年の夏休みは、結局萌えしゃんどんに名古屋から通っていた。名古屋でもメイリーフはオープンしていたが、やっぱり一日滞在していると、1万円近く使用してしまうため、どうにもコスパの面で、まだまだ自分の中で満足感を感じられずにいた。

名古屋から大阪に通うきっかけになったのは、ひとつは、青春18切符の存在だった。1日2300円でJR鈍行乗り放題という期間限定の非常に割安なチケットだが、なんと、名古屋~大阪往復でも十分使用可能だったのだ。

名古屋駅から、大垣~米原を経て、大阪までおよそ3時間。3時間を早いと思うか、遅いと思うかは人次第だが、近鉄アーバンライナーでも片道2時間3000円かかると思えば、破格の値段ではないだろうか?

しかも、これは今後の実体験でもあるのだが、旅というか距離を移動するのは、個人の脳みそを活性化する。限られた空間、目から入る景色の入れ替わりは、確実に個人に新鮮な刺激を与えるのだ。

もともと、コンカフェにいても、本や漫画しか読んでいない私にとっては、3時間などたいした時間ではない。2300円の交通費に、萌えしゃんどんでは4000円も出せば4時間くらいは十分遊べるので、7月から8月の時期には、休日には大阪に日帰り旅行をするのが定番になっていた。

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萌えしゃんどんに、それだけ吸引されたひとつの理由は、「こころちゃん」だった。先に卒業してしまったうたちゃんと合わせて、ネクス萌えしゃんどんを担うことを期待されていた逸材だが、何かのきっかけで卒業をしてしまった。

やはり、うたちゃんと同じく、自分がお店に通いだした時期と近いか、後のメイドさんとは仲良くなりやすい。特にこころちゃんの時期には、研修期間がたっぷりと取られていて、通常のシフト人数よりも浮いた状態でシフトに入っていたので、たくさん話すことができたのも大きかったかもしれない。

狙っていたのか狙っていたのか不明だった胸元と、私個人としては意外すぎる、美しすぎる文章のブログを思い出に昇華したまま、彼女は鮮やかに消え去ってしまった。

あまりの美しさに、文章を保存してしまったのは、彼女が最初で最後である。

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こうして、大阪を離れてからも、いくどか萌えしゃんどんに通うことによって、徐々に色々なメイドさんと接する機会が増えていく。

私はすべてのメイドさんが好きだし、すべてのメイドさんが素晴らしいと思っていたが、その中でも別格と思わしき、レアキャラのメイドさんについに出会うことになる。

そう。当時しょこらさんと並んで、萌えしゃんどんの人気の中枢だった、くるみさんとの出会いである。