蟹工船が流行っているらしい話

【かなり思想的な話です。読むときは要注意!!】

便利な世の中になったと思う。

コンビニは全国各地で24時間空いてるし、
最近はコンビニどころかスーパーでさえ、
深夜営業、早朝営業で営んでいる場所も多い。

規制緩和の影響で今まで保守的だったものは、
どんどん新しいサービスが取り入れられ、
消費者にとっては嬉しいサービスが続々と登場している。

今日もそんな恩恵のひとつを受けた。
男爵は社会人なのでほとんど日中郵便物を受け取れないので、
日曜日の19:00以降に受け取るよう設定したのだ。
社会人にとってこのサービスはとてもありがたいものだと思う。

こうした時に便利になったなぁ。
とは、思うものの、この便利さを作っているのは誰だろう?
と、ふと気づく。

当たり前の話だが、今の世界の技術力では、
機械による全自動方式で成り立っている仕事は少ない。

仕事をする上で人間は嫌と言うほど関わっており、
また人間が業務の根幹を握っているのはまぎれも無い事実だ。

深夜や日曜日はみんながお休みの日のはずなのに、
一生懸命働いてくれる人がいるからこの便利さが成り立っているのだ。

別にその人が24時間働きっぱなしってことはないでしょ?
その人はきっと別の日に休んでるんだからそれでいいじゃん。

と、思う人もいるかもしれないが、
社会に出ればわかるとおりそうは行かないというのが現状だ。

上の意見のとおり、みんなが平等に仕事を負担して、
みんなが平等に利益を得ているのなら便利な社会も良いと思う。

しかし、その実態は、ごく一部の人や会社にだけ利益が回り、
現場で一生懸命働いている人にまで届いていないのが現状だ。

経営者からすれば世界を相手にしなければならないこの時代。
経営に資本を回さないとどうにもならないんだよ。
と、いう意見があるだろう。その意見には同意する。

今に限ったことではないが、世界はすでに繋がってしまった。
日本は日本だけで存在していることは決してなく、
日本は世界の中の日本として世界と競っていかなくてはならないのだ。
そして常に勝ち続けていかなくてはならない。そういう世の中なのだ。

競争は、新しいものを生み出すのは確かでもある。
出来あいのシナリオに沿って進んだ末の結末は、堕落した世界だ。
しかし、競争の果てには数多くの敗北者を生み出すことも忘れてはならない。

そいつらに努力足りなかっただけなんだ。
と、勝者は思うかもしれないが、そこはちょっと待ってほしい。

過当競争の世の中。
もう少しだけ規制を入れても良いのではないか?

日曜日にすべての店がお休みでもかまわないと思う。
夜8時以降すべてのお店が休みでもかまわないと思う。

便利な時代に慣れてしまった世の中では、
きっと物足りなく感じるだろうけどそんな生活から
新しく生み出される何かはきっとあると思う。

社会に出る前は、割と新自由主義で夢を見ていたけど、
現実の社会を見るともう少しだけ共産主義的でも良いと思えてきた。

でも、あの人たちの思想もそれはそれで気に入らない。

反グローバリゼーションという思想があることを
この前知って少し感動したのだが、この人たちの
思想の根底にあるのはきっと自分達だけの幸せな気がする。

世の中は、どうしてこんなに思想が違う人がいるのだろう?
この人たちみんなが仲良く暮らしていける社会の実現など、
永遠に不可能なのではないか?と不安に思う。

昔は、すべての人を幸せにしたいだなんて願っていたけど、
今は、とにかく限られた目の前の人を幸せにすることが
生きていく上で大事なんだと気づき始めた。

でも、今はまだ気づいても認めたくない。
もう少しだけ多くの人を幸せに出来る道を探って
じたばたしてみたいなぁって思う。

おいおい。
人の幸せ願うのもいいけど、
とりあえず自分の幸せも少しは探してみたら?っていう。

そう言われたら何も言い返せない。
そんな話。(笑)