手に入れた免罪符
「表情」として圧倒的情報量。
みんなが想像する「実在する話」に
いくつか複線を絡ませてのイメージの増加は、
視覚だけでなく様々な5感を刺激しながら
見るものを特定の世界観に誘い込む。
この漫画がすごい。
で、絶賛されてしかるべき名作!!
標題になった話については、
別にお笑いの世界に限らないので、
見ていて若干心が痛みますね。
人の評価というのは、不安定なものです。
限りない日々の生活のすべてに誰が正確な評価を
下せるというのでしょうか?
自分自身で扱えない自己のイメージと、
本当の自分とのギャップに苦しむ姿は、
「ネット」というメディアが加速する現代においては、
もしかしたら大変な病のひとつかもしれませんね。
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今日読んだその他の漫画
数多ある2世作品の中では、
もっとも「新しい価値観」を盛り込んだと思います。
単なる「頭で食べさせる」
奇想天外かつ論理的なグルメ作品から、
「食」と「職業」を現代風に切り込んだ
実に興味深い作品でした。
料理を愛すれば愛するほど
目の前のお客さんが求めるものと
乖離してしまう孤高感は、職人の宿命ですね。
「心」と「技術」
世の中はすなわちつまり矛盾していくことで
ゆれながらバランスを取るしか無いんですね。
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○リアル11巻/井上雄彦
圧倒的クオリティ。
高校生の道徳の教科書に採用したら良い。\(^o^)/
べしゃり暮らしと同様
情報量の多い「絵」に加えて、
主人公の心情を過去・現在・未来の
エピソードを織り交ぜて細かに積み重ねる手法は、
とても地味だけど効果的だと思います。
「絶望」できることは幸せなことですよね。
今、出来ることを何度やっても変わらない。
今、出来ないことを出来るようにするから世界が変わる。
いつでも「何か」のせいにしてたら変わらない。
「いつのキミが本当なんだ?」