私の新人時代~大阪編~(17)

入会してもらうことがゴールではなく、入会してもらうことで初めてスタートできる。と、言う言葉がある。

入会の仕事をしていると、ついつい私たちは、入会させることに躍起になってしまうが、そもそもなぜ入会してほしいかというと、

それは、私たちの信念があり、その信念を達成するためのサービスを受けてほしい。からである。

コンカフェ・アイドル界隈でも、うわべだけの予約・売り上げを取るために、必死に営業をしているが、予約を取ることが目的ではなく、来てもらった「あと」のサービスを見てもらうことがメインであることを忘れがちになることと一緒だ。

バカみたいにどの会社も理念やビジョンがあるが、意外にそういうものが無いと人間は、自分が何をしたいのかを忘れてしまうものである。

---------

入会後のサービス向上を考えたローズは、授業の欠席が続く生徒には、ガンガン電話をし、自習室で寝ている生徒は起こしまくり、模試の成績が悪くてもへらへらしている奴は、面談室で説教しまくった。

すると、どういう結果になったかというと、またしても2chで炎上しまくった。

コンカフェに2chがあるように、1000人規模の顧客を抱える予備校でも当然2chは存在する。私のやり方に反感を覚える生徒からは、ローズ氏ね。ローズ氏ね。と、毎日書かれまくった。

私は自分の信念に基づいて、その行動をしているので、別にどこで何を書かれようとかまわないのだが、ちょっと面白かったのは、反ローズ派がいれば、ローズ派もおり、何故か擁護する意見も出てくるのが面白かった。

受付のカウンターでは、何故か生徒に、「

先生も大変だね。でも、僕は応援してるよ」と、言われたりして、なんて返答していいものか困った。

------------

話は変わるが、教育業界に近い人材業界では、「伴走」と、いう言葉がある。

転職も、大学受験に近いもので、「本人が頑張らなくては」できない業界だ。

私たちは、「あなたが変わりたい」と、いうから「私たちも一緒に頑張る」と、いう考えで、無理やりやらせてるわけではないんですよ。的な考えである。

先日、このままでは合格しないことがわかっている生徒に対して、優しく見守るだけで良いのか、それとも、厳しくしてでも現実を見せつけ、無理やり引っ張るのが良いのか?と、いう話を書いたが、当時の私は、完全に後者の考えだった。ちなみに現在は後者だ。

後者のスタンスは、自分自身もかなりのエネルギーを要するし、対象者自身にもかなりの苦労とエネルギーを必要とする。そして、何より対象者本人に嫌われるというリスクを背負う。

対して、前者のスタンスは、基本的に主体者が本人なので、エネルギーは、さほど使用しない。それどころか、基本、どんな対象者においても嫌われない。と、いうメリットがある。

ところが、本人の希望が叶う可能性が実現する可能性はどちらが高いか言うと、やはり後者のスタンスの方が圧倒的に高いと感じている。伴走スタイルは、確かに理に適っているが、幸せな現代の環境では、奮起できる生徒が少ないのではないか?

メイド喫茶やアイドルに対するスタンスも、予備校でのスタイルと同様、全責任を負うスタンスから、本人が希望しないなら、さっと引いてしまうスタンスに徐々に移り変わる姿が、ブログを読んでいる人には伝わると思う。

今でも心の中では、熱く、全力で夢を持っている人を探しているのだが、現実はそれとは正反対に、スケールの小さい現実的な人ばかりで、少しだけ辟易した毎日を過ごしている。

これは、時代が変わってしまったのだろうか?それとも、私が変わってしまったのだろうか?

その答えを今も探しながらも、当時の私は、再び、ポコスターで通いを続けていく。。。