私の新人時代~大阪編~(26)

受験業界は、春の繁忙期に加えて11月の秋の時期に忙しくなる。いわゆる受験校決定面談というやつで、入会の面談も重いものだが、秋の面談は、夢や希望を一切排除した現実的なシビアな面談で、こちらも重い。

しかも、担任を150名持っていたら、ひとり30分で終わらせても、75時間は物理的に時間を抑えられることになる。

もちろん、事前の準備などを含めれば、その3倍はかかるわけだし、1回の面談で終わらないケースもあるし、面談の期間に通常業務が無くなるわけでもないので、修羅場といえばそこそこ修羅場である。

しかし、その時期を抜けてしまえば、逆にもはやすることはなく、冬期講習から受験が始まってしまえば、それなりに自分の時間を持つことは可能だった。

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その合間、合間に何をしていたかといえば、もちろん毎日ポコにおかえりをしていたわけだが、おかえりをしているときに、少し気になることを感じ始めていた。

今から書くことは、とても頭がおかしいと思われるし、自意識過剰だと思われるかもしれないが、ちろるちゃんという女の子が、もしかしたらわりとローズのことが好きなのではないか?と、思い始めていたのだ。

ちろるちゃんは、当時大学4年生の女の子だった。見た目はとても整った顔立ちで、ロリータ服などがよく似合う上品なお嬢様系の雰囲気だった。

どこからどう見てもポコには似つかわしくない知性派で、どうしてポコにいるのか不思議に思ったりもするが、やはりそこはポコ出身の女の子で、気が強く、頭の回転の早い才女で、しゅうちゃん、くるみちゃんと仲の良い元気な女の子だった。

どうしてその子がローズのことを好きかと推測したかというと、まぁ、色々あるのだが、一番決定的だと思ったのは、私が冬に関東に帰る際に、ひとりでディズニーシーに遊びに行く。と、伝えた時に、何故か、ひとりだと寂しいから、私のダッフィー(わりとデカい)を連れて行っていいよ。と、貸してくれたのだ。

ここを読んだ時に、ツッコミどころが多すぎて混乱した読者がいると思うので、それぞれ簡潔に解決しよう。①ローズは基本どこにでもひとりに行く。それはカラオケでも、焼肉でも、ユニバでも、ディズニーでも同じである。②ちろるちゃんは、重度のディズニーオタクであり、それを聞いてディズニーシーに行こうと思った。③ダッフィーとは、シーのマスコットキャラ的存在であり、ミッキーみたいなものである。パーク内では、ダッフィーのぬいぐるみを抱いているオタは確かにいる。

と、いうわけなのだが、ここで画面の前に皆さんに聞きたいのが、あなたが大切にしているぬいぐるみ(わりとデカい)を、バイト先の見知らぬ怪しいお客さんに貸し出そうと思うだろうか??

仮説として、ちろるちゃんがものすごく良い人なのかもしれない。そしてディズニーの良さを伝えたかったのかもしれない。だが、だとしてもここまでのことをする意味合いはあるのだろうか?

次の仮説として、もしかしたらちろるちゃんは、ローズのことが好きだったのかもしれない。しかし逆に、彼女が私のことを好きだとしても、ダッフィー(わりとデカい)を貸すことで、私が彼女を好きになるだろうか?まぁ、好きになるかどうかは別として、好意は伝わっているので成功かもしれないが。

ひとりでディズニーシーに行くだけでも、なかなかのミッションなのに、ぬいぐるみを抱えていくとは、なかなか高難易度な達成条件を追加されたものである。

いずれにしろ、私は貸し出されたダッフィー(わりとデカい)を汚さないように最大限気遣いながら、久々に東京へと帰っていくのであった。

>あおい姫

出た!!歴史の証人。\(^o^)/

あのころのてんちょ~は、誰にでも愛されるてんちょ~でしたね。\(^o^)/

本人はイケてるつもりが周りから見てると少し抜けてるとこもあり、

愛されキャラの要素を兼ね備えた素敵な人でした。

懐かしい。\(^o^)/