私の新人時代~大阪編2nd~(3)

2年目の繁忙期は、説明会だけじゃなくて、校舎運営にも手をまわさなくちゃいけないのが最高につらい年だった。

この年の人事異動は、新卒が配属される予定だったので、3月までは一人少ない状態で校舎を回さなくてはいけなかった。(※教育業界の人事異動は基本3月)プラスしてフミシマさんは、運営業務なんて興味が無いし、そもそもバイトをほとんど辞めさせてるので、人がいないorいてもド新人だし、ローズは、説明会と校舎運営をこなさなくてはいけなかった。

説明会に入って、出てきたと思ったら本部対応をし、説明会に入って出てきたら、クレーム対応をし、説明会に入って出てきたと思ったら経理対応をする。

時間の濃度があまりにも密度が高すぎて、説明会に5分遅れると話を聞いて、5分休もうとすると、まるでその5分がいつもの1時間くらいの永遠の時間に感じられる具合だった。

朝の8時に鍵開けをしたのちに、25時に自分でカギ閉めをしている毎日は、地獄中の地獄であり、人生で一番働いた2か月間だったと思う。

あまりにやることが多すぎて、ヌケやモレが無いことを毎日不安に思うばかりに、深夜家に着いてから、「あれ?テキストの発注したっけ?」「会社のカギちゃんと閉めたっけ?」と、わざわざ会社に戻ったりしたこともあったのは、病んでいる以外の何物でもないだろう。

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そんな調子で働いていたから、1日3回ポコにおかえりをしていたローズも、その時期だけは、1日1回帰るのがやっとのレベルの毎日だった。

そもそもお昼休みを取れるのが、午後8時くらいなので、お昼におかえりすることはできない。

しかも、その時期はあまりにも疲れ果てていて、ご飯を食べたい気分にはまったくならないのだ。

日替わりを一度に4食頼んだりしていたローズが、今日の日替わりは、1/3の量にしてくれる?と、言うのだから、人間疲れ果てているときには、ご飯を消化することもできないんだろう。

ポコに行けなかった日は、コンビニに何かを買いに行くんだけど、「何かを食べたいんだけど、何を食べたらいいかわからない。」と、思って、何も買わずに店を出てしまうことも多かった。

結果、この2か月で12kg痩せてしまったのも、今となっては良い思い出である。あの頃より、20kg近く太ってしまっている私は、年を取って脂肪が燃焼しにくいから。とかいう理由ではなく、単純に、命を懸けて仕事をしていないだけかもしれない。

太ってしまったのは、見た目だけじゃなく、心の方なのだろうか?若々しく、素直で、熱意を持っていたあの日々が今となっては少しうらやましい。